ワールドオリエンテーションの一環で、ESDの視点から自然や環境について体験的に学んでいくプログラムとして、2ヶ月に1度ほど、勝尾寺園地へ出かけて自然の中で活動しています。
雨上がりだったこの日は、地面にイシクラゲを発見することから始まりました。
自然に出かけると、いつもと違った視野で周りを見ることができているようです。
さて、2回目のテーマは「菌類の観察」です。
いつも勝尾寺園地をナビゲートしてくれている「はやちゃん(工房はやしの林浩三さん)」はキノコ大好きの方。
期待が高まります。
最初に、触ってはいけないカエンダケのことなど、簡単に気を付ける点を確認してからキノコ探しの散策に出ました。
実は、最初はキノコに乗り気ではなかった子が多かったのですが…
探していく内に、いろんなキノコを発見し、だんだん楽しくなってきました!
そして、キノコだけでなく、しずくのついた葉っぱやカナヘビを発見!
そっと捕まえて、大事にしながら触ってみました。
小さい頃にカナヘビとよく遊んだというIくんが、慣れた手つきでみんなに触らせてくれました。
2つのグループに分かれてキノコを探し、集めました。
はやちゃんと共にひとつひとつ種類を確認して分類します。
非常にたくさんのものが見付かりました。
いろんな色があることへの驚きがあったようです。
集めたキノコを前にして、キノコについて学習しました。
キノコは、木を分解して土に還しているという点で「森のリサイクル屋さん」だということ、
雄と雌ではなく、いくつかの種類に分かれて繁殖していること、など資料を見ながら学びました。
中でも、森の中の木と木がキノコを通じてつながりあってネットワークを作っているという
「菌根菌ネットワーク」の話に反響が大きくありました。
森が会社で、木が社長でキノコが社員でそこで生きる生物たちが助手で、という風に考えてみたらいいのではないか、という発想も生まれました。
実際のキノコを見て触って集めてみて、それが大きな森の中でどのように生きてどのような働きをしているのかについて学ぶことができました。
その後は引き続きキノコを集めたり、自然の中を走り回ったりして自由に過ごしました。
そして、女の子を中心に集めたキノコを素敵にデザインして並べてみるという「キノコアート」が始まりました。
いろんな種類、いろんな色や大きさのもののがあるのを利用して、自由な発想で作品をたくさん作りました。
普段は限られた種類のキノコにしか触れる機会がありませんが、こうして自然の中で探してみると実に多様なものが見つかりました。
振り返りでは
・いろんな色のキノコがあるとわかって面白かった。虹色のキノコに出会いたい。
・キノコが森のリサイクル屋さんだとわかった。
・普段は触れることのない自然でキノコに触れることができて貴重な体験だった。
・見た目が毒キノコのようであっても、毒キノコではないものがあるとわかった。
などが出ていました。
それぞれの体験と、それを通した学びがありました。
林さん、今回もありがとうございました!(J.S.)